ラベル あ〜ら、どうしましょ の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル あ〜ら、どうしましょ の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

7/12/2011

夏期につき業務縮小中

テキサスの州旗[1450145] - 写真素材
(c) パームツリーストックフォト PIXTA

「今月中にはテキサスに出発です。がんばるぞ。」

大うそでした。遅延しました。(がっくり)


どういうことかと申しますと。

仕事でアメリカに住む場合、就労ビザが必要なんですけどね、
そのビザの発行が遅延したんです。

昨日ようやく「ビザ申請書セット」なるものが、アメリカから送られてきましたので、

(A4判で一人一冊、まるで本のような装丁になっていて、厚さは京極夏彦の文庫本くらいもある!)

あとはこれを持って、ミラノにあるアメリカ領事館へゆき、ビザを発行してもらう・・・というだけのことなんですが。

先週末、ミラノの領事館に連絡して、面接およびビザ発行手続きの予約を入れてみたところ
8月9日まで予約がとれないということでした。

ここで通常なら、領事館に顔がきく会社の上司(空軍関係のおヒト)がいるおかげで3日後くらいに申請の予約がとれるはずなのに、
その上司が、まさに昨日から夏の長期休暇(1ヶ月)に入ったため不在

 ははは!笑っちゃいますね、あたしたちビザ申請の書類5月始めに提出してたんですよ?

それが、「まだまだ時間があるんで、6月から作成にとりかかります」と言われ、
6月も半ばになってから
「業務内容の記載に不備があります」とクレームがつき(5月に書類チェックしとけよ!?)
会社がその業務内容に手を加えるのに2週間もかかり(だから5月に・・・)
ようやく申請書類ができあがってみたら・・・

8月9日までお待ちください。と。

そんなわけで、
せっかく箱詰めした日用品を、箱から取出して使うはめに陥りましたwww

しかも、
昨日届いた書類、明らかな記載ミスがいくつもあるのを発見。
これ、また新たにサインしてもらった「本」をアメリカから送ってもらわなきゃなんないんでしょうね。

なんだよアメリカ、大した仕事しないじゃないか。

サボテン アメリカ テキサス [880582] - 写真素材
(c) daiseye画像素材 PIXTA


一方のアレックスの会社にしてみれば、あたしたちの予定なんて・・・
 
ーーーうちの車、例のしょぼプントですけど、今日知人に売る約束なんですよね。明日から車がないんですよね。どうするんでしょうね。

バイバイ、しょぼプント。
ーーーあたしがいただいてた仕事、早々に切り上げさせてもらったんですけど、こんなことならあとしばらくは仕事できたんですよね。すっかり暇じゃないですか。

アメリカの新オフィスの予定だって

ーーー7月頭からデスクが置かれてパソコンも繋いであるらしいんですがね。予定を順延・また順延してるんで、いいかげん痺れきらしてると思うんですがね。


あたしの病院の予約なんて

ーーー妊婦検診、8月にはテキサスにいると思ってイタリアの病院は予約してないんですけどね。予約が混んでる(病院も8月は業務縮小するから♫)のはわかってるんで、検査できるかわからなくなりましたけどね。

一緒につれていく猫の健康診断なんて

ーーーかかりつけの獣医に診断書書いてもらわないと飛行機に乗れないんですが、獣医だって8月は「夏休み」なんですけどね。

うちの猫だってパスポートをもっている

 衛星放送とインターネットの契約なんて

ーーー当然7月末日までといって連絡してあるんですけどね。インターネットどうするんでしょうね。


まっ・・・会社にしてみれば、あたしたちの都合なんて

知ったこっちゃないんでしょうね。

ふっ。イタリアめ。最後までやってくれるじゃないか。

なぁんてね。なんのこれしき。どうせまた、こんなことになると思ってましたってw
ふふふ

追伸。
アレックスの会社には、外国駐在になるってんでアパート契約を解約した人が、遅延によって住むところがなくなったという笑えない伝説もある。

Go back to TOP
当ブログは各種ブログランキングに非参加ですが本文下の「おもしろい」にクリックを頂くととっても励みになります!   もしくは「おきてがみ」か「あし@」にクリックをどうぞよろしくお願いします

5/18/2011

嫁姑戦争 〜嫁

前回「嫁姑戦争 〜姑」からの続き

一方、こっちはあたしに近い世代のお嫁さんたちの話。


嫁1「うちのお義母さん、子供をこうしろああしろ、これはダメ、あれならいいってとにかく口うるさくて!それも、迷信ばっかり。現代ではそんなことしないんです!って言うのにね」
嫁2「うちはね、『どうせあたしの言うことなんて当てになりませんからね』っていうのがふたこと目なの。ちょっと被害妄想なんじゃないかしら」
(あたし:テキトウに聞き流して、ハイハイ、って言っときゃいいのに)

嫁3「うちのババア(!)、毎日うちの彼に電話かけてくんの。それも、彼の携帯に何回も!今どこ?何してる?今日は何食べた?だって。

なんか恋人みたいでキモくない〜?でね、彼もひどくて
うちのママが、週末くらいは前菜、主菜、デザートを家で作って食べさせろって言ってたよ』って。信じられない。」
(あたし:それはお姑さんとご主人ばかりか「ババア」呼ばわりするあなた自身にも、問題があるのでは・・・)

写真素材 PIXTA
(c) 鮎太朗パパ写真素材 PIXTA

嫁4「自分たちは、自分の義理の親とほとんど絶縁しちゃってるくせに、あたしたちには要求が高すぎるのよね」

嫁5「そう。自分のできなかったことを、他人に強要するのってどうかと思う」

嫁6「近所で陰口叩いてたりしてさ、あたしが行くと近所中のオバちゃんから白い目で見られるのよね。気にしてないんだけど、それでも嫌よね」
(あたし:どこの国も、同じなんだ・・・・)

ところで、あたしと我が家の姑の関係は、そう悪くない。
強がりでも自慢でもなく、そうなのだ。というのも、当初から、
義理の両親とあたしは外国人同士なので、最初からお互いに「わかりあえない」という認識が確立していた。それが逆によかったようなのだ。

時々、「うむむ・・」ということがあっても、
相互に「ま、ね。見ないふり聞こえなかったふり。気にしないことにしよう」
というゆとりが生まれたようだ。(正直たまに衝突しそうにもなるが)
だから、1年半前に義父が亡くなって、「嫁姑間の緩衝剤」がなくなってしまってからも、予想以上にうまくいっている。
(ちなみに義父が義理の娘をかわいがる傾向があるというのも、万国共通のようだ。)

あと、あたしが運がよかった点は、嫁姑の間に立つアレックスが自分の立ち位置を理解していて、母と嫁、どちらの肩ももたないこと。その場では臨機応変に対応して聞き流すものの、どちらの小言も相手側には一切言わない。
だから私は「アレックスは一応あたし側だ」と考え、義母は「私の息子は私の味方」だと思っている。
http://www.chrishorner.net/2010/08/16/70-years-ago-this-week-the-battle-of-britain/
これが嫁姑戦争の狼煙(のろし)を対岸に遠ざける、英仏海峡の役割を果たしているのではないかと思っている。


しかし、あたしとはまあまあうまくやっているうちの義母と、アレックスの弟の奥さんとの関係は決して良いとは言えない。
はっきり言って、お互い敵視しあっている。
写真素材 PIXTA
(c) kiyo写真素材 PIXTA

義母が最初から結婚に反対していたせいもあるのだが、とにかく嫁に対する採点が辛く、何をやっても満足しない。
嫁の言うこと、ちょっとした正当なお願い(濡れたベランダで子供をだっこしないで、甘いものは控えて、など)にも耳を傾けない。孫の機嫌をとるために、逆のことをやる。
「ママはいつも怒って怖いわねぇ〜」と孫を洗脳しようとしている。

義妹のほうも対抗して、あらゆる言い訳でもって義母の家には近寄らない。子供を連れてくるのも息子だけだ。
そのくせ義母に利用価値のあるときは(例えばベビーシッターがいるとき)連絡してくる。
いらないプレゼントは突き返す(!)くせに、お小遣いを子供にせびらせる。

普段から義母のことをよく言っていないせいで、
子供たちも幼児のころから義母を煙たがる始末なのだ。


そんなわけで、傍目にみて、関係が今後改善するとは思えないのだが、家族となってしまったからには今後も縁を切ることはできないのだ・・・ああ恐ろしや、結婚生活。

ディンドン、ディンドン♪のウエディングベルの後に、こんな罠があったとは。

はてさて、解決のめどの立たない嫁姑問題と、その間に立つ気の毒な夫。
そんなの自分のうちだけかと思いきや、
実は世界のあらゆるところで、嫁と姑、女同士の戦いは今日も勃発しているのだ・・・



当ブログは各種ブログランキングに非参加ですが本文下の「おもしろい」にクリックを頂くととっても励みになります!   もしくは「おきてがみ」か「あし@」にクリックをどうぞよろしくお願いします

5/16/2011

嫁姑戦争 〜姑

教会の前を通りかかったら、ちょうど「おめでとう!おめでとう!」
の声とともに、教会の正面から新郎新婦が現れるところだった。

家族や友人一同が、手に手にお米をもって、それを新婚ほやほやの2人に投げかける。ライスシャワーというやつだ。
Photo by marta wedenissow

ぴかぴかの笑顔が日だまりのタンポポよりまぶしい新郎新婦。
結婚式は、見ている方も幸せで胸が熱くなる、素晴らしい日だ。

花吹雪が白いお米に混じって散った階段と、石造りの街並にウエディングベルがいつまでも鳴り響いていた。



結婚が人生の終点、みたいに思っていたのはいつだったろう。
すてきな人と出会って恋をして、真っ白いドレスに包まれて、ウエディングベルを聞く。その先を想像しなかったあの時代。
今ではこんなあたしでも、かわいいころがあったものだ。

結婚すると、結婚相手とともにその家族が自分の家族になる。
これは、意外と盲点だった。
そんなことは「予想していた」のだけど、知っているのと実際体験するのは大違い。
やっぱり他人を家族として受入れるというのは、万国共通、誰にとっても難しいものなのだ・・・。
特にここ2年、アレックスの家族と同居するようになって、それを再三再四、感じた。

先日のことだが、
うちの近所のおばさんたち4名がうちの義母&叔母を訪ねて来て、コーヒーとお菓子片手に数時間おしゃべりして行ったのだが、世間話が次第にエキサイトして嫁の悪口大会になった。
あたしは自室でパソコンを叩きながら、徐々に大きくなる声が窓から侵入してくるのを、否応なく聞いていた(笑)。

写真素材 PIXTA
(c) 17AZ写真素材 PIXTA

姑1「うちの息子のお嫁さんときたら、ピザもまともに作れないってわかったの!」

姑2「あら〜。それは酷いわねー。あんなもの、どうやってまずく作るのかしらね」

姑1「あの子は、何を作らせても、塩味が全然足りないのよ!」
(あたし:それは、好みの問題では・・・?)

姑2「うちの嫁なんて、洋服のボタンの一つも付けられないの!息子がボタンつけて、ママ〜。って持ってくるのよ」

姑3「うちなんて、あたしが毎週末、息子のシャツにアイロンかけてるのよ!嫁がやると着られたもんじゃないのよね。息子も、ママのほうが上手だっていうし♥」
(あたし: そりゃ、親離れしていない息子も息子なのでは・・・?) 

姑4「母の日にお嫁さんからプレゼントもらった?」
うちの姑「お菓子だったわ、うちは。まあ、いらないって言ったんだけど、買ってきちゃったのよね」

うちの叔母「そうそう。いらないって言うのにね。まあおいしかったけど」
(あたし:あたしが部屋にいるから気を使って言ってるな・・・・)

姑1「うちなんて、母の日に息子しか訪ねて来なかったのよ!嫁は自分の母親のところに孫連れて行っちゃったんですって!んまあ嫌らしい。」

姑2「そうそうそうそう!!!どうもあっちが優先されちゃうのよねぇ。
夏も、息子の孫はあっちの家族とばかり一緒にいて、ちっとも会えないの。
娘のほうはよく帰ってくるんだけどねぇ。」
(あたし:嫁が自分の母親のところに行きたがるのは、無理はないと思うのだが・・・)

写真素材 PIXTA
(c) 鮎太朗パパ写真素材 PIXTA
とまあ、お姑さんたちには、彼女らなりのいい分があるようだった。


対するお嫁さんのいい分は、次回につづく・・・

Go back to TOP
当ブログは各種ブログランキングに非参加ですが本文下の「おもしろい」にクリックを頂くととっても励みになります!   もしくは「おきてがみ」か「あし@」にクリックをどうぞよろしくお願いします

5/06/2011

衝撃の目撃談

ついにこの時がやってきた。
犯罪を目撃してしまった。

場所は、いつもジョギングしている大きな公園。

池の周りを走るのがいつものコースなのだが、そこでの不意のできごとだ。

一組の白人女性と黒人男性のカップルがなかよく池を眺めていた。
女性の方は小柄でショートカット、男性のほうは身長2m、体重は120kgはあろうという大きな体躯だった。

と、2人はお互い手をつなぐような仕草をした。
しかし手はつながず、何かの包みを受渡ししたのが見えた。男性が、女性に。

あたしはちょうど、ぐるり、と池を回り込んで走ってきて、その2人の後ろに出たため、誰も気がつかなかったのだろう。受渡しを真後ろで目撃してしまった。

なにしろ、雰囲気がちょっと目を引いた。
大人のカップルというにはお互いの距離が奇妙に離れていたし、
しかも「緊張」という鉄板が背中に入ったようで、後ろにも神経をとがらせているのが無意識に目に入り、あたしはつい見てしまったのだ。

あ・・・・何か渡した・・・。これは、もしかして、ドラッグってやつ?

と無神経な視線を向けつつ、あたしの足はそこを走りすぎた。

と、予想外の方向、近くの木の陰から、黒いロングコートにサングラスをかけた男性がぬっと現れた。

その男性は、2人を見ているあたしをサングラスの後ろから直視した。

写真素材 PIXTA
(c) Graph-S写真素材 PIXTA

「しまった!」ここであたしはようやく恐怖をおぼえた。

男女のカップルだけなら、それほど危険を感じはしなかったが、こちらの男は全身から威嚇のかげろうが立ち上っているようで、そくざに犯罪者と知れた。

この男たちはペアで行動していて、一人が受渡し、もう一人は監視役だったのだ!

あたしはとっさに、芝生にいるガチョウのコブをながめているふりをして、
どうしても地面を向きたがる顔をむりやり上向かせ、
スピードをそのままにして走りすぎた。

これは、何度見てもコブが気になる、公園のガチョウさん。


川を渡ってからはスピードを上げて、息があがるまで遠くへ走った。

さっきの光景が目に焼き付いていたので、あらゆる角度から検証した。

手渡したのは、おそらくコカインだったのではないか、と思い当たった。
なぜなら、女性が缶のコカコーラを持っていたからだ。

写真素材 PIXTA
(c) たかのん写真素材 PIXTA

いまどき缶の、それも250ml入りの細い缶のコカコーラ。一体どこで手に入れたのか、そっちの方が気になるほどの珍しい品。

想像するしかないが、きっと指定の時間に「細い缶のコカコーラ(=コーク)」をもって池のところにいると、売人がやってくる、という仕組みなのだろう。

コカインとコカコーラ。冗談のようだが、これがイタリア人のおちゃめな(?)発想なのだ。
(友人たちも賛同してくれた。同時に「危ない!」と注意された。)

それ以降、何度かその監視役のコートの男を目にしてあたしは警戒したが、どうやら見逃してくれることにしたらしい。しばらくは、後をつけられていないか、車に乗り込むときに後ろにいて襲われないか心配したものだ。
最近はすっかり姿を消した。

後日のことだが、その公園にある売店にジュースを買いに寄ったとき、
例の、250ml缶のコカコーラが売られているのを見つけたが、さすがに買うのはよしておいた(笑)。


Back to TOP
当ブログは各種ブログランキングに非参加ですが本文下の「おもしろい」にクリックを頂くと、とっても励みになります!   もしくは、「おきてがみ」か「あし@」にクリックをどうぞよろしくお願いします。

5/03/2011

魍魎跋扈(もうりょうばっこ)

友人のロベルトは言語専門の高校で英語教師をしている。

どこの国でも、理系科目選択者には男子生徒が、文系学科には女子生徒が多いのは変わらぬようで、例に漏れずロベルトの教え子も8割が女子生徒だ。

ピチピチの女子生徒が教室に花盛り、とあたしが冗談めかしていうと、ロベルトはため息をつく。
「女子生徒の方が手に負えないんだぜ?」
Photo by Peter Stastny
自分の少女時代を思い返してみても、女子生徒の方が男子より口が達者でませていたのは間違いのないところ、それは場所がイタリアに変わっても同じなのかもしれない。

授業中は、殆どの生徒が携帯メールで忙しく、顔もあげない。
夏間近になるとビキニのトップにミニスカートで登校してきたりする生徒がいるのなんて、かわいいほう。

「せんせーい。今週アレなんで、トイレ行ってきます」
なんていって退席する輩までいるらしい。(恥を知れ、恥を!)

写真素材 PIXTA
(c) bamboo写真素材 PIXTA

また生徒たちを叱責したあと、次回のクラスに行くと、教卓のうえに嫌がらせのタン◯ンが載っていたりするらしい。油性ペンで「ケツに入れろ」と書かれていたという。ここまで来ると、なんともえげつない。
あたしならショックで対人恐怖症になりそうだ・・・恐るべしイタリアの女子高生。

ともかく、そんな惨状は、もちろん保護者会で報告される運びとなる。

ロベルトの高校の保護者会は、授業が終わる平日3時半以降に1週間にわたって行われた。

これは保護者が自分の子供の受けている授業の教諭の教室に指定された時間に行き、学習進捗状況についてお説教を受ける仕組みだ。

ロベルトの受け持ちは全校生徒の半数、それも必須教科の英語なので保護者も真剣である。いくらがんばっても質問は尽きず、予定の夜7時以前に終わることはまずないのだが、それをさらに遅延させるのが、常軌を逸した親たち、いわゆる「モンスターペアレント」たちなのだそうだ。

昨今このモンスターペアレンツは、日本だけに生息しているのではない。イタリアのそれは、さらに妖怪然としている。

ロベルト「それで、ですね、点数がこのように下がってきているんですよ・・・」
妖怪責任転嫁 「まあ。それはあなたの責任ですわ。何とかしていただかないと。」
写真素材 PIXTA
(c) 一 一写真素材 PIXTA

ロベルト「水着で登校されると、風紀上も良くないですし、お父様からも一言ご指導いただけると・・・」
妖怪非常識親父 「うちの子は、ハダカで行きたいと言えば裸で学校にやらせます。学校の口出しすることではないでしょう」

ロベルト「申し上げにくいですが、ご令嬢がマリファナを使っているという証拠がありまして・・・これは他の先生からもご指導が行くと思いますが・・・」
妖怪薬物依存 「学校で使わないように申します。それでよろしいかしら?」
(イタリアでは、マリファナ使用はほとんど処罰されないため容認されているのが現状)

写真素材 PIXTA
(c) けん写真素材 PIXTA


妖怪ママ 「うちのぼくちゃんがですね、先生が怖いと申しますのよ。厳しいと」
ロベルト「ご子息だけに厳しくしているわけではないつもりですが・・・。どの辺がそう厳しいと仰るんでしょうか」
妖怪ママ 「授業中笑い話がないとか。宿題が多いとかですかしら」


「俺、アレックスみたいにアメリカに行っちゃいたいな・・・」
ロベルトの嘆きには、気の毒な背中をさすってあげるしかない。


Go back to TOP
当ブログは各種ブログランキングに非参加ですが本文下の「おもしろい」にクリックを頂くととっても励みになります!   もしくは「おきてがみ」か「あし@」にクリックをどうぞよろしくお願いします

4/04/2011

なんつう交通事情 

悪名高いイタリアの交通事情。

実際どんななのか、ご一緒にみてみましょう。

イタリアで運転する気に・・・なれますか?


うちの「ボロアルファ」とその後継者「しょぼプント」のお話はこちら




1 信号機はたんなる目安 

たとえ信号が赤でも、他に車がいなければ進め!

すなおに青になるのを待っていると、
「バッカヤロ!どこ見てやがんだ」 と罵りを残して、後続車がぞくぞく追い抜いて行きます!
・・・信号ですが、なにか?

「イタリアではね、青は進め、赤は注意して進め、っていうんだよ。」

ため息とともにアレックス。 え?じゃあ、黄色は? 

「赤になるまでのつなぎ


2 駐車スペースは自分でつくれ

路駐するときは、前後のクルマにあてて、隙間をあけてねじ込みます。
誰かが出られなくなろうが、人が見ていようが、おかまいなしです。

同じく、スペースがどうしてもない場合は、道の中央の白線上中央分離帯にも駐車します。サイドミラーが破損するかもしれませんが、背に腹はかえられませんからね(?)

ある日、そよ風をあびて車内でウトウト居眠りこいてたあたし。
ガン!という衝撃で目がさめました。

うちのボロアルファの後ろのバンパーにぶつけた男性は、あたしに気づき、右手をちょっとあげただけで、立ち去って行きました。

「イタリアの女性、車を路駐する」YOUTUBEより

3 スピード落とすな

1台しか通れないような、細くて曲がりくねった山道。しかも夜。
なのに、スピードを落とすと、ピッタリつけられた挙げ句に猛スピードで追い抜かれます。

 片側が崖だともうハラハラで、ディズニーランドも裸足で逃げ出すスリル。

高速道路も、140km/h以下で走ると、後ろからクラクションの嵐を浴びます(制限時速は130km/h)。
ゴールはひとまず料金所。手前100mまでは限界のスピードで突っ込みます。

「先越されてたまるか!!」・・・何の競走よ?



4 違反切符は払うな
たとえ違反切符を切られても、現場で払ってはいけません。
「今、持ち合わせがないんで・・・」

言い訳をつけていったん退却し、

友達の友達、親戚の知り合い、同僚の友人の義理の息子・・・かならずどこかにいる警察官(Polizia Municipale)の知り合いを探します。

そこに頼んで、駐車違反の切符を無効にしてもらいます。(なぜ無効にできるのかは謎)

「一度でも払うと、癖になる。税金と罰金は麻薬と同じ」だそうです。

あたしがバスの乗車違反をした時
「なんでイタリア語わからないふりしなかったの!?」とみんなに言われたのは、まだ記憶に新しい・・・。



5 バンパーがあるから大丈夫

ガツン!!!
角を曲がり損ねて、うちの車庫の向かいの壁に思いきりバンバーをぶつけた近所の75歳のおじいちゃん。

騒音に驚いて、車庫から出てきたあたしとアレックスを見て、手をふって「チャオ!」
じいちゃん、バックしてハンドルを切り返したものの、今度は柱に
ガッチャン!!!

あ、あ、あ、あ・・・と

言葉も出ないあたしたちに窓を開け、

 「おう!あんたら、クルマ買ったんだな。お〜めでと〜う!」

そのまま行ってしまいました。

地面には大きく破損したバンパーが横たわっていました。



3/25/2011

モヨオス

人間、これに耐えられる者はない。
それは・・・尿意。

催すときには、なにがなんでもモヨオスので、誰もが必死になる。

それでも日本なら、「コンビニコンビニ!」と走るか、「駅!駅のトイレ!」
「公園!」「ファーストフード店!」「デパートの2階!」

とまあ、選択肢が多くてありがたい。

で。
まだ冷静な顔と威厳を保ってトイレのドアの前についてみれば・・・・

コンビニのトイレは「従業員専用。使用はお断りしております」なぬ!?
駅のトイレ・・・には長蛇の列。うっ。

公園のトイレは「故障中。ご迷惑をおかけして・・・」どうせ臭いからいいもんね、と言い聞かす。

ファーストフード店では「ただ今清掃中ですぺこり、という絵の黄色のプラスチック板)」

そしてデパートの二階は広い。「ないないないない!どこだどこだどこだ!
切羽詰まる。どうしようもないので、我慢するしかない。

アレックスならそこで「シュワシュワシュワ〜」と水の音を口まねして、あなたに殺意を抱かせるだろう。

イタリアでは、家を一歩出るとトイレが見当たらないという現象は普通。

よほどその町を熟知してトイレマップでも持っていれば別だが、旅行者には辛い国の一つだ。(隣国スイスはトイレ天国!羨ましい)

駅や公園には公衆トイレがあるが(ところも、ある。20セントが必要です。最近は1ユーロとかいうから言語道断!)道端に偶然見つかる可能性は、まずない。
あっても、それとわからないデザインにしてある・・・!(美観のため)
レストランやバールならトイレがあるだろうが、見知らぬ町だとそれを探すのもままならない。

それなら、イタリア人はどうしているかというと、家を出るときにトイレに行き、それっきり行かないのだ!
数時間の外出なら、なおのこと。
朝からお昼まで持ちこたえ、ランチを食べたところでトイレへ行く。あとは家まで持たせるというから、あたしには考えられない。
連中の膀胱は、お徳用サイズになっているに違いない。

と、思い込んでいたのだが、在伊が長くなるにつれ、そうとも言えないのだとわかってきた。

その辺でするのである。
いわゆる「立ち◯ョン」。


木の陰で。高速のわきでドアを開けて。薮の中に入り込んで。
一目につかないところ(しかし私には見えている)に隠れて。

公園をジョギンングをしていると、じつに毎回のように、膀胱のメーターが振り切れた人々の安堵の背中を目にするんですよ。

男性って、いいですよね、その点。女性はそういうわけには・・・

と思っていた矢先、
ストリートガールがついに耐えきれなくなったようで、川辺の土手をピンヒールのつま先立ちで駆け下りて行った。
あたしと途中で目があったのだが、「あ、女性♥」と安心したようで、
その場でスカートをまくりあげた。
その先は、女性同士の友情、誰にもお見せいたしません。


当ブログは各種ブログランキングに非参加ですが本文下の「おもしろい」にクリックを頂くと、とっても励みになります!   もしくは、「おきてがみ」か「あし@」にクリックをどうぞよろしくお願いします。

2/21/2011

ずるい、は褒め言葉

タリアのでたらめさときたら、忌々しいを通り越して、いっそ清々しい。

この境地に達するまでには、何年もかかった。
虫カゴのカタツムリが、角を伸ばすたびにガキンチョにつつかれるのに耐えるような、長い長い辛抱が必要だった。

その間、失望と絶望を何度も味わい、心が癒えて新たに希望がうまれ、ようやく展望が開けるようになってきたところなのである。


えば、先にイギリスの田舎に住んでいたのは運がよかった。忍耐力を高めるための、ちょうどよいウォーミングアップだったからだ。

厳冬のさなかに暖房装置が故障し、同日に来るはずの修理を2週間待ったのはイギリスでのことだった。
その担当者が何度めかの電話で「死去した」ことも懐かしい。

こうした苦労があったおかげで、今、イタリアの無秩序にすら筋が通って見えてくる気がするから、人生なにが幸いするかわからない。

ベネチアなのにナポリ民謡を歌うゴンドラ
  • 財布の盗難届けを出すために、警察4軒をたらい回しにされる。
  • 弁護士が書類をなくす。法廷に1時間遅刻する。
  • 医者が処方ミスをする。故意に病名を隠匿する。
  • サッカーのゴール前にくると、必ずぶつかられたふりをして転んでみせる。
  • 修理をしたと見せかけて、実はしない。 
    • 長い列を待てない輩が、一番前に堂々と割込む。
    • 信号機がときどき間違うので事故が起こる。


    イタリア人が列をつくる例外は、ジェラート屋だけ


    皆さん、これでは無法地帯、まさに弱肉強食のジャングル、自分の神経では耐えられないとお思いだろう。

    しかし、自分が被害者でなく、逆の立場だったらどうだろう。

    誰かに仕事を押し付けても、遅刻しても、ミスしても、
    ひとを騙して業務成績をあげても、列をぬかしてズルしても、許されるのですよ?

    日ではなくても、人間つらい時には、「このくらい許されるとどんなにラクか」という瞬間がある。
    イタリアでは年中それが許されているのだ!

    だったら自分もお願いします!と人々が右に倣えをするのも無理はなかろう・・・・
    (; ̄д ̄)ハァ↓↓

    亀の忍耐が必要です・・・

    ビアージというイタリア人ジャーナリストが言った。

    「形容詞『furbo (ずる賢い)』は、フランス語では人を侮辱する言葉だが、
    イタリア語ではほめ言葉になりうる」と。

    つまり、ずる賢い=人をまんまと出し抜く器量がある、という意味だ。

    そして確かにイタリア人は、悪名高き首相ベルルスコーニ氏のようにずる賢くなってお金持ちになりたいと望んでいる節がある。(彼の支持率がなかなか落ちないのは、このせいだとあたしは睨んでいる。)

    こうなると事態は悪化の一途をたどる。

    善良な民に生きるすべはあるのか?

    もっともっとずる賢くなる以外にない。

    何しろ、「狡猾な人を見分けるには、1.5人分狡猾になれ」という諺だってある。
    (ということは、弁護士に会う前に、弁護士より博識になければならないということだ。)


    狼に食われる前に、逃げるが勝ち

    そんなの、無理だ〜!
    だから、手っ取り早いのは、こっちだ。

    「信用するのは良いこと、信用しないのはもっと良いこと」


    イタリアでは信号機すら、信用してはならない。


    この投稿の最初に戻る

    当ブログは各種ブログランキングに非参加ですが本文下の「おもしろい」にクリックを頂くと、とっても励みになります!   もしくは、「おきてがみ」か「あし@」にクリックをどうぞよろしくお願いします。

    1/31/2011

    戦闘機にセロテープ

    ギリス、ドイツ、スペインとイタリアが共同開発している最新鋭の戦闘機「ユーロファイター・タイフーン」。

    米国のF-35戦闘機とともに、日本航空自衛隊の次期FS-X(支援戦闘機)候補と目されていたが、最新の情報ではどうやら米国製の購入に落ち着いたようですね。

    それは、もしかしたらこの事故のせいかもしれない・・・とアレックスは悲しんでいます。

    2010年8月24日、スペインのモローン空軍基地で、サウジアラビア用に作られたユーロファイターが一機墜落した。
    (戦闘機はすべて、カスタムメイド。国によってまったく装備が違う)
    画像 http://www.lebourget2007.finmeccanica.it より


    この戦闘機は、スペイン人パイロットと、顧客であるサウジアラビアの空軍中佐が乗って飛行訓練中で、離陸時の事故だった。

    スペイン人パイロットの方は、エジェクトー緊急脱出機能 (つまり、椅子ごと飛んでパラシュートが開くやつですね)で辛くも脱出できたが、サウジの中佐のほうは脱出し損ね、なんと亡くなってしまった。

    係者以外には知られていないが、戦闘機で緊急脱出機能が働いた際には、2席が同時にエジェクトされるのではない。0.7秒ほどの時間差がある。

    これは、脱出の際、2席が衝突しあったり絡まったりしないための方策なのだが、この数十分の1秒が、今回命取りになってしまった。

    顧客が犠牲となったこの事件は、関係諸国に大きな打撃となった。
    アレックスは直接この事件とは関係していないが、開発チームに属しているため、事件後の内部調査や経過を見守ってきた。

    それで、どうやら事件の真相(らしきもの)に行き着いたという。
    それは、なんと、セロハンテープ。

    闘機には「エアデータ」のためのセンサーが外壁についているのだが、それは日々のメンテナンス/検査が済むと、
    赤色のテープを貼り「検査済み」を示すらしい。

    しかし、その日は、運悪くその赤色のテープを切らしていた。

    検査官はベテランだったので、
    (しゃあないな。倉庫に取りに行くの面倒だし、これでいいでしょ。)ということで、
    その場にあったふつうの透明なセロハンテープで代用し、

    そのへんの紙に「エアデータ検査済み」と書いて部品のうちの1個に貼付けておいた。
    (ま、これでわかるはず。)

    戦闘機が離陸準備に入ると、その赤いテープは剥がされる。

    実際、そのテープには「飛行前に剥がすこと」と書かれているとか(笑)。

    ・・・ところが、透明なテープが災いして、別の検査官は
    「テープは剥がしたあとだ」と勘違いしてしまった。

    戦闘機は、そのまま離陸してしまう。

    そのセンサーには、離陸時のエアスピードを計る機能があるのだが、テープで保護されていると当然、いつまでもスピードが上がったと認識されない。

    揚力がはたらいて機体はほぼ空中にあるのに、データがないので羽根のフラップが動かない。

    高度がわからない、スピードの計算ができない、制御システムがクラッシュを起こす・・・・
    ・・・・あっという間に航行不能に。


    そして、墜落。

    ひえええええ。


    というわけで、

    最新鋭の戦闘機を墜落させたのは、敵でもスパイでもなく、数枚のセロハンテープだったわけです。
    写真素材 PIXTA
    (c) kuppa写真素材 PIXTA

      落ちた時、テープ貼ったひと、
    「やべ。俺かも」と、思ったでしょうね。

    (ご注意:真相は、はっきりわかっていませんので悪しからず!)

    ****
    当時のニュースのリンク
    Saudi Eurofighter pilot killed in accident in Morón AFB, Spain
    ****


    当ブログは各種ブログランキングに非参加ですが本文下の「おもしろい」にクリックを頂くと、とっても励みになります!   もしくは、「おきてがみ」か「あし@」にクリックをどうぞよろしくお願いします。

    1/25/2011

    6つ目のボルト

    お陀仏寸前のアレックスのアルファロメオ。(13歳)

    エンジンオイルの交換とスパークプラグの取替え(*こちらの投稿)につづき、
    ブレーキシリンダーを買い、バッテリーをつけかえてみたんだけど、やっぱり調子が悪い。
    要は寿命なのだ。

    写真素材 PIXTA
    (c) sora8726写真素材 PIXTA


    ドライなあたしと違って、車を愛するアレックスにとって、これは一大事。

    自分でメンテはできないんだけど、ああだこうだと検討し、一方では
    かつての愛車たちを別れた女のようにいつまでも懐かしむ。

    ともかく週末の、霜が真っ白に降りたマイナス4℃の朝。

    アレックスはダウンのコートにお尻まで埋もれ、
    読書用のメガネをかけた上には、耳当てと毛糸の帽子、
    ジーンズの下にはパジャマのズボンをはいた状態で、車のボンネットを開けていた。

    家の前にいるのでなかったら通報されそうな、見事な不審者っぷり。

    わずか15分ほどして、「寒い寒い。コーヒー作って!」と言って帰ってきたアレックス。
    とりあえず開けただけで満足したらしい。どこが悪いかも、わからなかった。
    「寿命なんだ」
    (それはとっくにわかっていた)と声に出さない優しいあたし。

    さて、その日のお昼前、買い出しにでかけるべく車に乗り込んだあたしたち。
    かかりの悪いエンジンも、時々プスプスと白煙が立ち上るところも変化はない。

    ふとした時、マニュアルギアのわきのコイン入れの中で、一本のボルトがゴロゴロ動いているのが目にとまった。
    「あれ。こんなものがあるけど、どうしちゃったの?」

    「ああ、それ、スパークプラグ・ボックスのフタのネジ。」

    「(´△`) えっ?壊れちゃってたの?」

    「ううん。ボルト取って開けたのはいいけど、また閉め直すのが大変すぎたんだもん」

    「(; ̄Д ̄)なんじゃと?」

    信号が青に変わって車は発進した。

    「大丈夫、内蓋なんだから」

    「うそでしょーーー!」 

    「大丈夫だって、6本中5本は止めてあるから!」

    「危ないから車止めてェェェ(≧◇≦)ーーー!!」

    アレックスの(会社が)作った戦闘機が、去年墜落したのを思い出した。


    この投稿のタイトルに戻る
    ホームに戻る

    9/03/2010

    チカンにあった

    今年の7月末、帰省していたあたしは、
    USBスティックメモリー8GBが欲しいというアレックスにつきあって
    名古屋駅前の電器量販店にいた。

    1階(2階だったかも)の上りエスカレーター脇の壁にある売り場で
    メタルフックにぶら下がったUSBメモリーの写真のついた札と、
    赤字の値引率をアレックスと二人ならんで、見ていた。


    店内には、電器店の耳に残るテーマソングがエンドレスで流れ、
    フロアは、カップルや家族連れ、会社帰りに待ち合わせまでの時間をつぶしている客で混み合っていた。

    とはいえ、無防備に立っているあたしにぶつからなければ歩けないほどではない。

    写真素材 PIXTA
    その日あたしは、やや気の張る相手と夕食をする予定があったため、
    いわゆる一張羅のワンピースとカーディガンを着て、
    これまた年に1度くらいしか出番のない12cmヒールのサンダルを履いていた。


    いつもジーンズのあたしにしては上品な部類に入る格好だった。


    (イメージ。本人ではありませんw)

    と、
    何かが、あたしの左のおしりのほっぺた上部にぶつかった。

    それは、細くて尖っているもののようで、
    デパートの紙袋の角か、買い物袋から飛び出たゴボウがぶつかったようにも思えた。

    それは、水平移動していくような感じで、あたしのおしりの丘を二つ超えていった。

    一瞬遅れて、触られた部分にはっきりと体温を感じた。
    「指だ。」
    瞳孔が収縮して鳥肌と髪が音を立てて逆立った。

    「チカンだ」と脳のシナプスが繋がって確信にいたるまで、数秒かかった。
    理性が働いて、とっさに声が出なかった。

    後ろには、あたしを触っていった物体はすでにない。

    この数秒間の移動距離を推測し、その地点を見ると、
    男性が3人、エスカレーターに乗って上って行くところだった。
    横顔だけでは、誰が犯人ともわからなかった。


    ところがそこで、その犯人、教科書通りの犯罪者心理にあらがえなかった。 つまり
    「現場と獲物と成果を見たくなった」。

    エスカレーターが上階の壁に消える寸前に、あたしを見た男がいた。 真ん中の男。
    そいつは、エスカレーターわきの天井からぶら下がった三角形の透明プラスチック板越しに「あたしを」見た。


    男は、あたしと真正面で目が合った。なにげなく正面を向き直ったが、手が緊張したのは止められなかった。

    あいつが犯人だ。間違いない。

    髪が汚れている以外は、シワのよれたグレーのスーツを着た、一見普通の男だった。
    次会っても、わからないくらい普通の顔。

    しかし、その目。
    真っ赤に充血した、不吉な目をしていた。
    人を傷つけたい、という欲望がにじんでいた。

    隣に立っていたアレックスに、「チカンだ」と言った。
    「え?」と聞き返すので、抑制がきかなくなった。

    「チカンにさわられた!」

    大声がでた。電車の中で、チカンだ!と叫ぶ女性と自分が重なった。
    周りの人がいっせいに私を見た。そして、見ていないふりをしながら何度も振り返った。
    値踏みをされているような視線を投げかけられた。

    アレックスはその男を追いかけようとしたが、あたしが止めた。
    さっきの男の顔の目が「おまえには捕まえられない」と常習犯の余裕を見せていた。

    チカンにあった女性共通の心理で
    「こんなワンピースを着た自分が悪かったのかもしれない。」という事実に反した自責の念がこみあげてきた。

    数分してのち、落ち着きを取り戻したあたしは
    「これは、ネタになる。」とにやりと笑った。
    「実際体験してみないとわからないことを体験した」とも。
    あたしは、そのへんが図太くて、しぶとい。

    それでも店を出て、
    涙でちょっとうるんだマリオットホテルのツインタワーを見上げると、
    さっきの指のぞわっとした感触と、あの充血した目のイメージ、
    店内で流れていた音楽がリピートで脳内再生を始めた。

    2/05/2010

    なるほどイタリアの裏経済


    界的不景気のあおりを受けて、
    うちの近所に住んでる4人家族のお父さんが、半失業状態になっている。
    いえね、仕事はあるんだけど。


    その仕事が月に2週間、「強制的に」自宅待機なんだとか。
    ・・・って、つまり、給料半減ってことよ?えらいこっちゃ・・・!


    そういうわけで、最近副業をはじめたのだそうだ。


    副業といっても、平たく言えば「おつかい屋さん」。
    ご近所のお年寄りの送迎(タクシー)やお買い物の手伝いで、お駄賃をもらう。
    買い物なら、1時間6ユーロ、タクシーなら相場の5割。


    大の大人がそんな安いバイトを・・・って思うけど、本人に言わせれば「空いた時間にできるし、人助けにもなるし、そのお金もないよりはましだしね」。




    は変わって、うちの12年もののポンコツ、アルファロメオ(車)のエンジンのかかりが悪い。
    修理にだすと、まあ、安く見積もって1−2万円、悪きゃ5万コース。


    とかなんとか言って、エンジンを見ていたら、近所のバール(コーヒー屋)のおっちゃんが、
    「おう、なんだ?故障か?」と言って見に来た。



    そのおっちゃん、すごく車に詳しくて、しまいには
    「よっしゃ、おれがパーツ交換してやるわ、任せとけ」、となった。



    くして、うちのボロアルファは、スパークプラグをおっちゃんに交換してもらい
    (おっちゃんがどこかからか、タダで調達してきた)
    生き返ったみたいによく走るようになった。
    そのおっちゃんには、お礼に20ユーロ(3000円弱)払って、はい、おしまい。
    おっちゃんはその腕を買われて、近所中の車を修理している。


    たような話は、結構あって、
    ローマに住んでいる友達の友達も、長期休暇で家を空けるたびにアパートを人に貸してお小遣いを稼いでいるし、趣味でアクセサリーをつくって、口コミだけをたよりに販売している人もいる。


    歯科技工士が、入れ歯や詰め物をちょこちょこっと調整してお小遣いを稼ぐ話も聞く。
    もちろん違法なのだが、イタリアは歯科が保険対象外で超高価なので*、こういう安価な微調整は、引退したお年寄りには感涙もののサービスなのだ。


    (*修正*イタリアにも、国民皆保険で使える歯科医はあるそうです。が、ほんとうに最低限のことしかしてくれない/腕が悪いという噂なので、皆、全額負担で歯科医にかかる、というのが、正しいのだそうです!!)


    で、これ、全部、イタリアの「裏経済」

    つまり、申告なし=税金はいっさいかからない。

    そして、すべて見逃されている。


    だから、実は、イタリアは表に出てる経済より裏経済の方が大きいとか、
    こういう裏取引のおかげでイタリア国・イタリア人は持ちこたえている、
    というのは事実なのかもしれない。


    最初に戻る