「どこで乗ったの?え?この前のバス停?だめだめ。罰金25ユーロ」
(ちなみに切符は1ユーロ)
ルールでは、バスに乗車し、次のバス停に着く前に時刻をスタンプすることになっており、次のバス停に着いたが最後、タダ乗りの罰金の対象になるという。
あたしは、呆然。一緒にいたオバちゃんは、キレた。
「なんですって・・・・!!
運転手に聞きなさいよ。あたしたち、1個前のバス停で乗ったのよ?
まだ間に合うはず。え?もう遅い?
なにを融通きかないこと言ってんのよ!
普段は切符なんか持たないで乗る人のほうが多いのに!
この子、切符はもってるでしょ、スタンプを忘れただけなのよ!
25ユーロですって?冗談じゃないわ。
今現金で払えないと60ユーロ請求する?バカも休み休み言いなさいよ。」
このおしゃべりに惑わされて、うっかり時刻スタンプを忘れたのだと、恨めしいあたしをよそに、
係員にぷりぷり怒って、床を赤い傘でドンドン突くオバちゃん。
赤鬼の義勇軍のようだ。
当然、2対1の戦いと思った係員が、怒りだした。
「あんたたち!これは規則なんだ!」
控えめにしていれば見逃してくれるかと、
「あの、あたし、本当に今日初めてバスに乗って・・・ついうっかり・・・」とかわいらしく言ってみたが、
すでに怒っている係員には言い訳も通用せず、情状酌量などなかった。
「今すぐ身分証明書を見せなさい!今!!」
と、あたしにまで怒る検査員。
叫びまくるおばちゃんがいる限り、何をしても無駄だとわかったので、あたしはその場で25ユーロ払った。
かくして、あたしの身分証明書はしっかり「軽犯罪者記録」に書き写されることとなった(!)。
降りたバス停で友達に報告すると、
「この検査員って、県の全交通機関に50人しかいないんだよ。
いつもペアで行動するから、チャンスは半分。
毎日乗ってる僕でも、今まで1回しか会ったことないんだ。ずいぶん運が悪かったよね。」
アレックス(だんな)曰く、
「ぼく、人生で1回も切符みせたことないよ?!バレないから、みんな普通、切符なんか持たないで乗るんだよ?・・・ついてないねぇ!!」
「ワータシイタリア語ワカリマセーン、っていえば良かったのに!!」とは、お母さん。
とにかく。
バス処女乗車にて、さっそく痛い目にあった私。
あたしって、地球上のどこにいても、災難にあう運命なのだろうか・・・?
ちなみになんと・・・
うちへ帰るバスにも切符検査員が乗っていたのは、なんの陰謀だろう。
ただ、さすがにスタンプを忘れなかった私は、「ほれみろ」と切符を見せたのでしたw
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