11/26/2010

彼女があたしにキスをした ①



今日はあおぞら共和国に遊びに来て下さって、ありがとうございます。
今日は金魚シリーズはちょっとお休みして、「彼女があたしにキスをした ①」を掲載します。じつはこれ、あたしの体験談なんですよ。4回完結です。楽しんで読んでいただけると嬉しいです。コメントもお待ちしています。




彼女があたしにすっと頬をよせたとき、ブルガリのBLVが香った。

あたしのくちびるの右端にくちづけて、「今日はありがとう、とても楽しかったわ」 と彼女はささやいた。

あたしの、女の子とのファーストキスの相手。その子の名前はアナスタシア。



       トルクメニスタンという国がある。
中東のきな臭い争乱から身を潜めるようにして、カスピ海の東側に位置する国。

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「夏は50度、冬は−30度になるところ。でも、モスクワに比べれば冬はまだマシね」アナスタシアは英語のクラスでそう自己紹介した。

1980年代後半、ソビエト連邦崩壊の混沌の中、ロシア貴族だったアナスタシアの祖父は、家族揃っての国外亡命を決意した。貴族ならずとも、命と財産を守るために亡命を計り、祖国ロシアを捨てて散り散りになっていった時代だ。
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ロシア出国後、トルクメニスタンの首都アシガバードで中等教育を終えたアナスタシアと彼女の兄は当時、親の意向で英国留学をしており、私と英語のクラスで出会うことになる。


(②へつづく)

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2 件のコメント:

  1. 衝撃的な滑り出しです
    さあて、どうなるのでしょうね

    平和ボケしている日本人の私にとって
    他人事の域を超えませんが
    言葉にならない苦労をなさったことでしょうね

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  2. Freudeさん

    うわあ!Freudeさんからコメントをいただいてしまった!
    どうしよう!?緊張します!

    衝撃的なのは出だしだけで、あとは・・・・なんですよ。(汗)

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