11/28/2010

彼女があたしにキスをした ②

(前回からのつづき)    前回のお話はこちら

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明るくて物怖じしないが、まだ子供だったアナスタシアは、学校でも目立つ存在になった。

クラスでは年長だったあたしは、一番年下の彼女の世話係を任された。


 
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彼女が女の子だけのハロウィーンパーティーを開いたときは、圧巻だった。

大きな屋敷の多いイギリスの田舎でも、彼女と彼女の兄の家はさらに大きい部類に入った。

20歳くらいの女の子が15人、屋敷の中で本気でかくれんぼや鬼ごっこができた。


あたしは大きな古時計の陰に隠れたし、シーツをかぶった家具のある屋根裏部屋に入り込んでドキドキしながら鬼を待った。

窓の外のみどりの庭は、暗い森まで続いていた。


夜になると、皆が持ち寄った、何十カ国もの音楽を次から次にかけた。
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(c) サカケン写真素材 PIXTA

踊って踊って、食べて飲んで、ソファーに沈んで朝になった。


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街のドラッグストアでアルバイトをしていたアナスタシアは、よくメイクや香水のサンプルをもらってきた。その日も学校帰りに彼女のうちで、メイクのしあいっこをしようよ、となった。

彼女の肌にお化粧をすると、人種というか肌の色の違いを思い知る。

彼女の白い肌ときたら、あたしの肌ってば本当に黄色いんだわ、とすんなり納得するほどの白さだった。
耳たぶや頬だけがほんのり赤い。



光と服の色加減によって、ブルーにもグリーンにも見える彼女の瞳は、金色の髪で隠しておくのはもったいない。

くちびるはえも言われぬピンクで、口紅よりリップグロスだけつけた方がよさそうだった。


おしゃべりしながら彼女のメイクを終えると、今度はあたしの番だった。

彼女はあたしの目を閉じさせた。


11/26/2010

彼女があたしにキスをした ①



今日はあおぞら共和国に遊びに来て下さって、ありがとうございます。
今日は金魚シリーズはちょっとお休みして、「彼女があたしにキスをした ①」を掲載します。じつはこれ、あたしの体験談なんですよ。4回完結です。楽しんで読んでいただけると嬉しいです。コメントもお待ちしています。




彼女があたしにすっと頬をよせたとき、ブルガリのBLVが香った。

あたしのくちびるの右端にくちづけて、「今日はありがとう、とても楽しかったわ」 と彼女はささやいた。

あたしの、女の子とのファーストキスの相手。その子の名前はアナスタシア。



       トルクメニスタンという国がある。
中東のきな臭い争乱から身を潜めるようにして、カスピ海の東側に位置する国。

大きな地図で見る

「夏は50度、冬は−30度になるところ。でも、モスクワに比べれば冬はまだマシね」アナスタシアは英語のクラスでそう自己紹介した。

1980年代後半、ソビエト連邦崩壊の混沌の中、ロシア貴族だったアナスタシアの祖父は、家族揃っての国外亡命を決意した。貴族ならずとも、命と財産を守るために亡命を計り、祖国ロシアを捨てて散り散りになっていった時代だ。
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ロシア出国後、トルクメニスタンの首都アシガバードで中等教育を終えたアナスタシアと彼女の兄は当時、親の意向で英国留学をしており、私と英語のクラスで出会うことになる。


(②へつづく)

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11/25/2010

金魚とタニシの小宇宙

金魚と子金魚の水槽の中。

買ってきた水草についてきた1匹のタニシ。

1匹が2匹に、2匹が4匹に、それが16匹、256匹、さらに卵が生まれて2次関数の曲線を描き・・・

いやーん。
成長して茶色くなってきてる〜(やけに詳しい)


え? 数学的に間違ってる?
1匹じゃ2次関数的に増えないよって?

そんなこと知りませんよ!(半ギレ)

連中は宇宙の法則から離れた生き物なんです!!!

(あたしはタニシもナメクジも大嫌いなのw)

金魚水槽にいるタニシたちは、孵化したとたん、例の何でも吸い込んでしまう金魚の口でもって、自然の弱肉草食メカニズムに組み込まれていくのですが(なむあみだぶつ)


問題は、ミジンコ水槽にいる、天敵のいない連中。
増える増える。

宇宙の法則から離れたタニシの、小宇宙をご覧ください。(ぞぞぞ)


パッと見るだけでも6匹はいる(怖。)すごく小さいのは無限にいる。

そしてこの小さな水槽が10個ある。ほら、だんだん無限大を感じてきたでしょ・・・!?
水面にくっついて泳ぐ。背泳ぎ?


なんと、重力の法則からも逃れている(大嘘)彼らは、水面を逆向きに泳いだりします




・・・かわいいな。 ヾ(-д-;)ぉぃぉぃ


















そして、こちらはミジンコ。

ミジンコは赤くてかわいい。
ミジンコにも種類があるんですよね。腕の長いハート形のと、いつも横顔しか見えないのと。(笑)


ところで、本題にもどって子金魚のこと

あんまりたくさんいても飼うことはできないので、どうしようかなーなんて言っていたんですが(本職の方は、良さそうなのを選別なさるらしい)

あたしは素人、なんだかんだと理由があって、結構死んでしまうので、
夏が過ぎる頃には、金魚は30匹程度に落ち着いていました。

そして、冬を無事に越し、春になって水が温んだ頃・・・

金魚たちに危機が忍び寄っていました。


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11/14/2010

金魚の成長 

もう外も寒いし、水温もだいぶ低くなってきたので、今日、物置きに水槽ごと引っ越しました。 (2008年10月29日の日記より)

(注)北部イギリスは年中寒いんだけど、夏時間が冬時間に変わったとたん、急激に寒くなるのが常。


調べてみたら、金魚は水温1度まで無事でいられるらしいよ。
(水槽の表面に氷が張っても大丈夫らしい!) 

きっちり風をふせいで、急激な温度差をなくす工夫をすれば、
雪国のベランダでも冬越しできるくらいなんだって。
意外に強いね。金魚って。

で。5月に生まれた最初の金魚が、こんなになりましたw


右上のが5月生まれで一番年長(4cmくらい)。茶色のなかにオレンジ色が見え隠れ。

色がついてきたんです!

よーく見ると、右目だけオレンジだし(笑)

残りの2匹はまだ4ヶ月くらい。まだフナ色。(あまりかわいくない)


ちょうどこの頃です。
例のタニシがどうしようもなく増殖しはじめたのは・・・

(あたしはタニシ・ナメクジ・カタツムリが大嫌い)

買ってきた水草についてきたタニシ。

1匹が2匹に、それが4匹に。さらに卵が生まれて・・・2次関数の無限曲線をたどって増殖。

・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。きゃあああああ!

え?数学的におかしいって? そのわけは次回。

下のラベル「きんぎょ騒動」をクリックすると、金魚関連の記事が全部出ます。見にくいですけど・・・。

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11/12/2010

金魚続報

前回までのきんぎょ騒動は・・・
ラベル「きんぎょ騒動」もしくは 「ほらみたことか、金魚がうまれた」(前回)へ


その後金魚のおとうさんとおかあさんは、順調に子孫を生産し続けました・・・・秋まで。

だいたい20日おきに産卵がおこなわれて、生まれた卵の合計、およそ1000個。

生まれたばかりの稚魚は、市販の稚魚のエサを食べられないことがある、という事実もだんだんわかってきました。
つまり、それがわかるまで全部死なせてしまった。
ミジンコたち

これはのちに、金魚のエサに生きたミジンコを購入したので解決。ついでにそのミジンコも増殖させることに・・・・

(ほっといても増えるので手間はかからないんですが)

ほかの問題としては、先に生まれた兄弟が、遅生まれの兄弟の水槽にうっかり紛れ込んでいて、
気がつくと1匹だけ泳いでいたり...
(しかも巨大になっていた)。


ええ、連中は、あの丸い口に入る大きさの動くものなら、何でも食べてしまうんですよ!
おそるべし金魚・・・
生まれて数時間。

2ヶ月後。こんなフナみたいな色に!

数ミリの子金魚が、センチ単位の大きさになり、色もだんだん茶色っぽくなってきて・・・
はっ、と気がつくと、

誕生日別の子金魚の小さな水槽が10個

エサ用ミジンコ用水槽が3個

水換用の5リットル入ボトルも数個

ずら〜〜〜りと並んですっかり金魚屋敷と化してしまった我が家・・・。





「趣味が人間を支配しだしたら、それが本物の趣味だ」

と誰かが言ったような言わなかったような。

次回 「金魚の成長」へ>>

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11/05/2010

ほらみたことか。金魚が生まれた!

お待たせしました。

うちの金魚「おとうさん」と「おかあさん」の、
子金魚が生まれました。

前回は、喜んだのも束の間、卵から生まれてきたのは、タニシ、という悲惨な結末でしたが、
きいてねえよ金魚 へ
今回は、ちゃんと、魚がうまれてきました。

産卵から誕生までたったの5日でした。早いなw
小さくて白いのが卵です。白い、というか透明なんですが。

「アレックスー!金魚が卵生んだよ!」

「えー?(覗いてみて)・・・またタニシが生まれてくんじゃないの?(≧m≦)ぷっ!」

「むっむかっ(`Д´) 今度はゼッタイ違う。」
「じゃあ・・・・虫だw」
「きんぎょ!!!」


一日経ったところ。もう目が見え始めています。(わくわく)








で、こちら(右)が3日経過したもの。背骨が見えてきましたねw
アレックス「まだ油断できないね・・・(にやり)」


そのうち、卵のなかでぐるぐる動き出して、5日たったところで、殻から出てきました。
時々、殻からシッポだけ出てたりして、かわいいの。(本人は大変なんでしょうが)


これが5日目の朝。

生まれました!なんだかかなりうれしいwww










お腹にまだ袋がついていて、そこから栄養をとっています。あんまり動きません。
葉っぱにぶら下がってるしw
かわいいな。

拡大するとこんなです。

アレックスに「金魚生まれた!!!!」と報告したら
 「えー w( ̄o ̄)wこれゴミみたい・・・」

「ちがうよー魚だもん (`Д´) 」

「またタニシなんじゃないの?
(≧m≦)ぷっ!」

「魚でした!よく見てよ。しっぽがあるでしょ!?」
「ふーん赤くないね」
「これからだんだん赤くなるんだよ」


手前のがおかあさん。なんだかまだ、おなか大きいんですけど・・・まだ生まれてくるのかな・・・


「ほらみたことか。2匹で1ポンドがどんどん高ついてきた・・・」と、アレックス。
「ほらみたことか、ちゃんと金魚だったじゃないか」とやり返したあたし。

今日は金魚のために乾杯!
「そこだけは賛成!」
あたしがニコニコしていると、つられてニコニコしてしまうアレックスでした。


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11/02/2010

宝くじに当たった

今日は「緊急事態?」発生のため、金魚はお休みさせてもらいます。
ナンバーズにあたるコツは一番下へ



先日、アレックスとあたしが物置の大掃除をしていたら、20年前の地層から古い宝くじのハズレ券がペラリと落ちた。


「お。珍しいものが出てきた。よし、これで、今週のナンバーズ買おう」とアレックス。

すぐにその数字はナンバーズのマークシートを塗りつぶし、アレックスの2ユーロが投資された・・・。

毎週のように数ユーロずつ「夢に投資」しているイタリア人の大半(「ゆうべの夢でミリオネア」も見てね)とは違い、
あたしは宝くじの当たり券すら拝んだことのない人間。

だから、ついつい渋い顔をしてしまった。「当たらないのに・・・」


これは、1から90まである数字を5つまで選び、かつ、
「10都市のうち1つ、または全国」を選ぶという宝くじで、

ちかごろ世間様を騒がせている、当選金額がハンパないスーパーエナロト(スーパーレナロットともいう)とは違う種類のやつ。当選金も少ない・・・・のですが。



当選番号をチェックしていたアレックスが「当たった!」というので
「うわあ、すごい!いくら?」と聞いたら「80ユーロ!」。

2ユーロが80ユーロ(1万円弱)ならまあ、悪くない。

うんうん、ないよりマシな金額じゃん。夕飯くらい食べに行けるかもw

てか、初めて宝くじにあたったよ・・・なんて言いつつ、当選金をもらいに行ってみると・・・・


「あら。おめでとうございます。住所とお名前、生年月日、生まれた地域を教えて下さい。受け取りは、3日後に銀行で。」と言われるじゃないですか。



「ふーん・・・?」と、引換券をもらって「なくさないようにね!」
それを見てみると。


「4465ユーロ」 (50万円相当)と書いてある。


きつねにつままれたような・・・とはこのことで、

きっとなにかの間違いだろう、と考えながら家に帰って、再度、当選番号を確かめてみると・・・

該当地域、および3つの数字が当たっていました。

つまり、間違っていたのはあたしたちで、 

当選金額は50万円だった!!!!


v(≧∇≦)v いえぇぇぇぇいっ♪


そんなこんなで、もらってきた当選金。

現金で!!!やっぱり実物を見てみたかったw)

ありがたく半分は家のローンに使わせてもらい、残りは家族のみんなにわけて、

一瞬にしてなくなってしまったのですが・・・


これが、あたしの一度はやってみたかった「宝くじの当選金の使い方」



モリーナを当選金に埋もれさせてみる。
(本人は超無関心。)


・・・自分が埋もれるほどは、なかったのよ(笑)


陽気な笑い声が響いた、我が家でした。

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ナンバーズに当たるコツ

どうやら、同じ番号をずっと買い続けていると、当たりのでる確率がアップするようですよ。小額投資で、根気よく。 

もちろん、買わなかった時に自分がいつも買ってる番号が出ちゃったら、もうそれは使えません。まったく同じ番号が出る確率はぐっと下がっちゃいますから。

お告げ(同じナンバーの車を何度も見た、レストランのテーブル番号が3度続けて同じ、訪問先の住所の番地が何度も同じ etc。)に従うのも一興。

どうです?みなさんも、ナンバーズ、買ってみますか!?

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