一口に「雨」、って言っても、実は種類があるんじゃないか。
と思って、ちょっと調べたら、ぞろぞろ22種類も出てきた。
春雨、氷雨、驟雨(しゅうう)、篠(しの)つく雨・・・。
種類わけしていうと、
イギリスの雨は、
降ったり止んだり、何日にもわたって続く「霖雨(りんう)」というか、
しとしとと何時間にもわたって降り続く「地雨(じあめ)」になるのかな。
なかでも典型的なのは、
強い風とともに、降ったり止んだりする細い細い雨。
霧雨に近い細さの雨なんだけど、風が強いので雨が横から降る。
だから、傘をさしても意味がない:しっかり濡れる。
なるほどロンドンっ子のフロックコートと帽子は、
必要があって生まれたのだわ、と実感する。
傘の向こうの、雨のベールのさらにむこうにあるロンドンを歩く。
傘を閉じたとたんに、街の喧噪が耳に飛び込んでくる。
コスモポリタンという言葉どおりに、聞こえてくるのは、英語と外国語が半々。
意外においしいコーヒーと、レベルが上がったサンドイッチ。
夜も開いているお店、黄色い街灯がともる住宅街、
赤い2階建てバスの走り抜ける道と、人がぞくぞくはきだされてくる、地下鉄の出口。
あ。雨が止んだと思ったら、また、降ってきた・・・
イギリスでは、こういう雨はDrizzleとよばれてて、
辞書には「霧雨」として載ってるけど、
あたしの感覚でいえば、霧雨とはちがう気がする。
適当な表現がないなら、あたしは「倫敦の雨」とでも呼ぼうかな。
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