6/09/2010

トリエステの猫 1

トリエステはイタリアの東端、フリウリ・ベネチア・ジュリア州の街。

こんなとこ!


この地図を友達に見せたら「そんなとこ、もうイタリアじゃないし?!」って。
まあ、そう見える(笑)

実際、トリエステは長きにわたり(1382年〜1918年!)ハプスブルグ王家の支配下にあったので、オーストリアの文化がしっかり根付き、まさにイタリアの中の異国です。




それから、トリエステに入ってすぐ気がついたんだけど、ここって、隣のスロベニア(旧ユーゴスラヴィア)と本当に近接してるのね。

携帯電話が国際ローミングに切り替わった(つまりイタリア国外に出たと認識した)もん。

そんなわけで、トリエステはイタリアにありながら、スロベニア語、ドイツ語が平行して話される、コスモポリタンなわけです。

道ゆく人も、食べ物も、イタリアというよりオーストリアかドイツ。(スロベニアは行ったことがないから、ちょっとわかりませんが。)

まあ、国境が入り組んでるヨーロッパでは、国境の町なんてどこもこんな感じなのかしら・・・お互いの文化を尊重し合ってる感じがしました。

さて、小難しい話はおいといて、トリエステの猫の写真を。

この猫たちは、海を望む城塞「ミラマーレ城」の庭園に住んでいます。
もちろんノラ。
 ほかにもたくさんいました。




見たところ、おたがいケンカもせずに、テリトリーを守って平和に暮らしているようです。

まるで、トリエステの人々とその歴史の縮図を見てるみたい・・・。

なんて。潮風にあたりながら白ワインを飲んで、ロマンチックになりすぎたかな。

6/08/2010

トリエステの猫 2

トリエステ市内からバスに乗り、
海を片手に山肌をぬって上へ上へと登って行くと、
あと3キロでスロベニア(旧ユーゴスラビア)の国境、というあたりまで来ます。

そこにあるのが、鍾乳洞「グロッタ・ジガンテ」(サイトはこちら)。
観光のできる鍾乳洞では、世界最大なんですって。

石灰質の土壌を雨水が浸食して、地下に大運河が形成され、
それが年月をへて干上がり、
今は空洞化して洞窟になっているそうです。

こんな石筍(せきじゅん)がたくさんあります。これは高さ12m!

「世界一の大きさの空洞で、バチカン市国にあるサンピエトロ大聖堂がまるっと入っちゃう大きさなんですよ!」ガイドの方が説明してくれました。

これがまるっと地下に入る!
写真素材 PIXTA
(c) snaoy|写真素材 PIXTA


で。トリエステの猫 第2弾。

この猫たちは、洞窟のチケット売り場の前にいた、姉妹ねこ。


入り口に寝そべっていて、あたしたちが近づくと・・・
「ちょっと、起きなさいよ、お客よ!」


「えー。あ、ほんとだ。しゃーないな、起きるか」
で・・・

「いらっしゃいませ〜」
「何か食べ物ください。」

 でもね、この時点では、無視されちゃうんですよ。

ところが。

・・・洞窟の観光を終えて、階段をヒーヒー言いながら登って(500段とか!)くると、
ちょうどこのフェンスの裏がわに出てくるんですが、
その時が勝負。

やっぱりここで、この2匹が待っていて、「ごはん〜?」と見つめてくるわけです。

シュレックの猫にも似た、濡れた瞳がフェンス越しに4つ。
Shrek Cat Pictures, Images and Photos

どうもこれは、アドレナリンが大量流出している人間のハートにいたく訴えるようで、
たくさんサンドイッチをもらっていました。

飲食ビジネス(?)の成功の鍵は、「1に立地、2に立地」を当然知っている、
トリエステの猫でした。

Grotta Gigante
Borgo Grotta Gigante
Sgonico(trieste)
www.grottagigante.it

シュレックの猫 リンク(http://media.photobucket.com/image/shrek%20cat/iampeyo/shrek_cat.jpg)

6/07/2010

イタリアの小学生 VS 販促企画

「父母各位 ○○出版社 夏休み直前特別企画 『百科事典のご案内とUFO映画へのご招待』」


学校でもらったビラでクラスは騒然としていた。
これはアレックスが小学4年生の時の実話。

小学4年のぼくらにも、これが○○出版による、百科事典の販売促進のための企画だということは余裕で読めた。
それさえわかっていれば、出版社がタダでみせてくれる、話題のUFO映画を見る機会を逃すヤツなんていない。
逆に、これに参加しなければ、クラスでバカにされることは間違いない。
「オマエ行かなかったのかよぉ〜!?」って。

「辞典、買わないからな」「わかってるって、父さん」
日曜早朝の映画館の椅子は、近隣地区の小学4年生で埋められた。

時間から数分遅れて劇場が暗くなり、通常通りに映画が始まった。
開始30分ほどしてから百科事典の説明があるのだという。


タイトルは忘れてしまったが、そのUFO映画はけっこうな話題作で、最初の30分はあっという間に過ぎた。

UFOから宇宙人が降りてくる・・・おおおお!と息をのんだところで、館内に明かりがついた。

劇場のうしろから、2〜30人のスタッフがあらわれ、
百科事典を手に座席の間を回り、辞典を子供2人に1冊ずつ配り始めた。

「ええー。これから○○出版の百科事典について説明を・・・」
スクリーン前ではスーツ姿のおじさん(15歳以上はすべておじさんに見える)が説明をしている。

ぼくらの頭の中は、さっきUFOから降りてくるはずだった宇宙人のことで一杯だったが、
百科事典をひっくり返したり、おしゃべりしたりして、時間をつぶした。
説明は1時間もつづき僕らはうんざりしはじめた。

「誰か、買うのかな。」「おれは買わない」「そうだよな」
あとでクラスに聞いたところでは、1人が買っただけだった。
大した販促企画だ。

それはおいといて。
辞典の説明が終わって館内の照明が落ち、映画が再び始まることとなった。

さっきの緑色の宇宙人のことで、ぼくらはこの1時間わくわくしっぱなしだった。

・・・ところが

映画は、宇宙人が人間に負けて、地球を離れていくところを映しているではないか。

もう、映画の「終わりの数分」の様相を呈している。


ぼくらはショックで凍りついた・・・販促企画のあいだにも、映画は回り続けていたのだ。

映画館はぼくらだけのために貸し切りをするのを渋って、次の放映にあわせて映画を映し続けていたようだ。
つまり、1時間の百科事典の説明の間に、90分ほどの映画はおわっていたわけだ。

販促企画は失敗、子供が勝利したかに思えたが、漁夫の利を得たのは、なんと映画館だった。

エンドロールがながれる映画館を後にして、ぼくらは、
「もうこの企画とオトナは信用しない」とココロに誓った。

・・・今でも、アレックスの同年代には、この一件は伝説として語り継がれているとか。

ちなみに翌々年から、その販促企画はなくなったそうだ。

6/01/2010

倫敦の雨

一口に「雨」、って言っても、実は種類があるんじゃないか。

と思って、ちょっと調べたら、ぞろぞろ22種類も出てきた。
春雨、氷雨、驟雨(しゅうう)、篠(しの)つく雨・・・。



種類わけしていうと、
イギリスの雨は、
降ったり止んだり、何日にもわたって続く「霖雨(りんう)」というか、
しとしとと何時間にもわたって降り続く「地雨(じあめ)」になるのかな。

なかでも典型的なのは、
強い風とともに、降ったり止んだりする細い細い雨。

霧雨に近い細さの雨なんだけど、風が強いので雨が横から降る。
だから、傘をさしても意味がない:しっかり濡れる。

なるほどロンドンっ子のフロックコートと帽子は、
必要があって生まれたのだわ、と実感する。

傘の向こうの、雨のベールのさらにむこうにあるロンドンを歩く。

傘を閉じたとたんに、街の喧噪が耳に飛び込んでくる。
コスモポリタンという言葉どおりに、聞こえてくるのは、英語と外国語が半々。

意外においしいコーヒーと、レベルが上がったサンドイッチ。

夜も開いているお店、黄色い街灯がともる住宅街、
赤い2階建てバスの走り抜ける道と、人がぞくぞくはきだされてくる、地下鉄の出口。

あ。雨が止んだと思ったら、また、降ってきた・・・


イギリスでは、こういう雨はDrizzleとよばれてて、
辞書には「霧雨」として載ってるけど、
あたしの感覚でいえば、霧雨とはちがう気がする。

適当な表現がないなら、あたしは「倫敦の雨」とでも呼ぼうかな。

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