友人たち2人とアレックスとあたし、予定から2時間遅れで4人がそろった。(イタリアではかなり普通。)
で、さっそく冬物のセールを見に繰り出したのだが・・・
ミラノの大聖堂 |
わずか数分後、
ミラノの歩道を占拠する殺気立った行列と、店内の半狂乱を見た瞬間に、
買い物の計画は一瞬にして過去のものとなった。
「どうする?」
「やめ」
「終了」
「完全に断念」
「やっぱり?」
「ま、べつにいいじゃない」
おもしろいことに「類は友を呼ぶ」という諺は、どこの言語にもあるようで、
イタリア語 Dio li fa e poi li accoppia.(神は創造し、それを対にする)
ドイツ語 Gleich und gleich gesellt sich gern.(等しいものと等しい物は共にいることを好む)
英語 Birds of a feather flock together.(同じ羽の色の鳥は一緒に集まる)
スペイン語 Dime con quien andas y te diré quien eres(誰と一緒にいるかで君がどんなか言い当てられる)
*以上、知ったかぶりのコピー&ペーストで失礼しましたw
つまりは実際、限りなく真実に近いのだ、とそのとき思い当たった。
わざわざ行ったミラノで買い物ができないのに、4人が4人とも後悔しないのだから、やっぱり似た者同士の友人たちなのだ、と。
早々に行列するのを諦めたあたしたちは、
喧噪と雨から逃れて大通りをはずれ、小径にあるカフェにお茶をしに・・つまり、
エスプレッソ・コーヒーを引っかけに入った。(量が少ないため10秒でおわる)
そこは、オペラで有名なラ・スカラ(スカラ座)の近くのカフェで、オペラ関係の古本やポスターでいっぱいだった。
見にくいですが、左の手前は「アイーダ」右手前はスカラ座、と書かれています |
ソプラノ歌手マリア・カラスのポスターがあった。
オペラ「ラ・ボエーム」の ーパヴァロッティがロドルフォを演じた時のものだー ポスター。
この指揮者は誰だろう?この白鳥の湖のダンサーは?
テーブルわきの壁 |
もちろん詳しいことは知らない/わからないのだが、
古本屋が大好きなあたしは、カフェ兼古本屋の雰囲気にすっかりとろけてしまった。
そして、アンティークのテーブルの上に無造作に積み上げられた「リブレット」を見つけた。
オペラの歌詞だけをのせた、古びれてすりきれた冊子。
その薄い冊子は、開くとパリパリ音がした。
上の写真、左は、モーツァルトの「魔笛」、右はリヒャルド・シュトラウスの「サロメ」
音楽家は、オーケストラの楽譜を見ると、頭の中で幾つもの楽器を同時に再生することができる、という。
きっとこの冊子を見たなら、お気に入りの歌手の声で、歌を再生できるだろう。
本の紙面から歌が聞こえてきそうだ、と思ったのは生まれて初めてで、ドキドキした。
壁と棚にくっついて離れないハエのようになったあたしを、友人たちは温かい目で許してくれた。
エスプレッソ・コーヒーだけのはずが、あたしは結局、つやつやしたチョコレートのかかったザッハトルテを頼んでしまった。
あたし「モーツァルトといえば、オーストリア。オーストリアといえば、ザッハトルテでしょ」
友人たち「そういや、なんかうまそうだね」
・・・つられて全員お菓子を食べた。
画像 dessertprofessional.com より。お店のものとは異なります |
過去のとろりとした空間を楽しんだ。
雨は小降りになっていた。
(しかし、結局、そのあと多少買い物をして帰ったんですけどね。あははw)
【お店の情報】
Caffe' Verde di Rosso Maria
Via Giuseppe Verdi, 6
20121 Milano
02 863880
お店の名前「ヴェルディ」はイタリアの誇る作曲家ジュゼッペ・ヴェルディにちなんだ通りの名前なんですって。
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図書館で勉強したり、なんだかおしゃれな日常ですね。
返信削除かっこいい!
ミラノの大聖堂、素晴らしいですね。
返信削除2時間遅れでも普通とは、日本では信じられないのんびりぶり、その辺がまたイタリアっぽくていいですね。
古本やポスターもいい雰囲気です。
コウスケさん
返信削除日常は、ほんとにつまんないなんですよw
なにしろ、義理の母/伯母と同居ですから。
楽しい・おもしろいことだけ書いて現実逃避しているのです、じつは。ああ日本に帰りたいw
桃源児さん
返信削除大聖堂、綺麗でしょう?
(あたしは中に入ったことがないんですが。行列がすごくて)
建築もご興味あるのかな、桃源児さんは。
立派ないいわけがあれば、2時間遅れでもいいんです(笑)
このときは「クレジットカードが見あたらない」と「友人が突然訪ねてきた」でしたwww
あぁ~ イタリア行きたい!イタリア行きたい!!
返信削除実は今日、以前、イタリア勤務をしていた事のある
会社の上司と、ちょうど話しをしてましたよ。
バールや、ちょっとしか入っていないエスプレッソ・
コーヒー、そして綺麗な町並みの事などなど。。。
聞いているうちに頭の中で想像は広がりまくりです。
でも実際に住んでいると不便な事もあるんでしょうね…
ピッコラさんは日本に帰りたい? もし今度、帰省する
事があったら是非、北海道にも寄ってみてください!
連絡くれれば、この前言っていた「美味しいもの」全て
私がご馳走しますよ! 社交事例じゃなくホントです!!
まさしさん
返信削除イタリア勤務のあるお仕事・・・!
なんだか凄そうなお仕事ですねぇ。
どうぞ、その上司の方に宜しくお伝えくださいませ。
日本はいつでも帰りたいです〜。
なんてったってあたしは日本人ですから。
>北海道
ありがとうございます。
せっかくのご招待、(本当に!)お受けしまして、次回はぜひ、北海道へ。
こうしてお知り合いになれたのも、何かのご縁ですから。
まさしさんも、ぜひイタリアにいらしてくださいね。
あちこち引っぱり回しますからね〜w