(前回よりつづく)
そこで味に違いをうむのは、原料とジェラート職人の腕だ。
「ジェラート職人には、情熱と忍耐と想像力が不可欠。」ローリス・モリン・プラデール氏 —ジェラート職人資格認定協会会長で、自らもカドーレとボルザーノに店を経営するーはいう。
「だが、厳しい労働と同時に、例えばミルク、卵、砂糖やフルーツ、(濃度調節用の)カルーデ豆の粉などの原料のシビアな選定が必要なのは当然。私は毎朝原料を仕入れますよ。準調整品を使うのももちろん自由ですが、本物の手作りジェラートにかなうものはありません。」
アルティジェラートマーク |
消費者は、手作りジェラートマーク(アルティジェラート・マーク Il Marchio Artigelato)がある店を選ぶと間違いがない。
これは、Confartigianatoと いう職人の権利保護協会が、基準を厳正に満たしたジェラート職人にのみ与えるマークで、審査を通るためには、ジェラートに天然の原料のみを使用していること、添加物等の使用していないことが条件だ。
つまり、このジェラートは、本物で純粋で、まちがいなくおいしいということだ。
クリーム、チョコレート、ヘーゼルナッツ、イチゴ、レモン。
どれも不動のクラシック、古今変わらず人気の高いものばかりだ。
見せかけだけのフレーバー、例えば突飛な色のものなど、の人気は廃れ、また外国風なものやエキゾチックな材料の流行も追いつかない。
これは、消費者が安全で洗練された味のジェラート
ーその多くが伝統手法を受け継いできたものだー を求めること、同時に多くの小さな手作り工場の地道な努力の勝利を意味している。
ーその多くが伝統手法を受け継いできたものだー を求めること、同時に多くの小さな手作り工場の地道な努力の勝利を意味している。
エレクトリック・ブルーの色をしたプッフォ*のジェラートの時代は終焉をむかえ、
今、イタリアには「ミックスフレーバー」の時代 —チョコレートに唐辛子やアーモンドミルクを混ぜたもの、ミントと朝鮮人参のミックス、極めつけにはトマトとタマネギ、オリーブオイルとトウガラシが入ったサラダ味などー
今、イタリアには「ミックスフレーバー」の時代 —チョコレートに唐辛子やアーモンドミルクを混ぜたもの、ミントと朝鮮人参のミックス、極めつけにはトマトとタマネギ、オリーブオイルとトウガラシが入ったサラダ味などー
いずれにせよ、いちから手作りの、職人が腕をふるうジェラートの時代が到来している。(end)
◇この記事はCORRIERE DELLA SERA Viaggi "Il gelato : Storia di una dolce passione" をPiccolaが翻訳したものです。
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