4/30/2010

聖骸布〜焼失の危機

【トリノ大聖堂の火災と聖骸布】

5世紀前のシャンベリーでの火災と同様、聖骸布を守るべき教会で炎が燃え上がった。

1997年4月11日金曜夜、翌日土曜日に30ほど前の深夜のことだった。
トリノの空は、大聖堂のドーム屋根を覆って燃えさかる炎で照らされた。

火はドーム下の円筒外壁にあった作業用足場から発生、急速に建物内部へと燃え広がり、王宮の西翼へと手を伸ばした。


聖なる亜麻布は、1532年のシャンベリー火災と同様、聖櫃に鍵のかけられた状態で眠っていた。
(現在その木製の聖櫃は「聖骸布博物館」で展示されている)

布は、折りたたまれずに、心棒に巻かれた状態であり、さらに大聖堂内主祭壇の背後に建設されたシャッターと防弾ガラス製の聖遺物箱に安置された状態だった。

その夜は、消防士たちが聖遺物箱に強力なジェット噴射の水を浴びせてはいたが、建物の崩落の危険は増すばかりだった。

聖骸布の安置される礼拝堂は、司祭室の真上、改修工事用の足場のパイプが組まれているところにあり、それは膨大な熱を帯びて湾曲していた。

聖骸布の入った木製の聖櫃をとりだし火から救うために、防弾ガラス製の聖遺物箱は、 巨大な鉄のハンマーで粉砕された。

4月14日の夕刻には、亜麻布の検査の結果、聖骸布の無事が確認された。



【ビデオ】
(1分くらい待って、ダウンロードがかなり進んだ状態でスタートしたほうがいいですよ。イタリア語のみですが、雰囲気は十分伝わります!)
Youtube





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